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「10年後の多部ちゃん」走る!向井康介脚本の「ピースオブケイク」(

観ました!「ピースオブケイク」(2015年田口トモロウ監督、向井康介脚本)

◇あらすじ ※「シネマトゥデイ」より
”一人きり”よりはいいという安易な理由で男性と付き合ってきた志乃
(多部未華子)は、アルバイト仲間との浮気が発覚し、
DV気味の恋人からフラれ、バイト先から去ることに。
状況を変えるべく引っ越した先で出会ったアパートの隣室に住む男は、
新しい職場のレンタルDVD店長・京志郎(綾野剛)だった。
京志郎に強く惹かれる志乃だったが、彼には一緒に住んでいる恋人がいて……。

では、感想を。

(1)ドラマW「対岸の彼女」、NHK朝ドラ「つばさ」から約10年、
多部ちゃんを走らせた向井康介脚本!

向井さんといえば、ペ・ドゥナ主演「リンダリンダリンダ」
(2005年山下敦弘監督)の脚本で、ペ・ドゥナとも大いに縁がありますが、
今回は多部未華子さんが主演。
ペ・ドゥナも走ってましたが、この作品の多部ちゃんも走る、走る!
R-12でいいの?と思わせるほどドキっとする絡みのシーンも多く、相手は
柄本佑さん、綾野剛さん、菅田将揮さん、とイケメン続きでしたが、
ナレーションのボヤキのセリフの数々など、
コメディエンヌの才能を感じさせる、
向井脚本のツボを押さえた名演でした。
【ボヤキ例】
「あかりさん、1日でいいから(彼女を)代わってくださいよー」
「あたしは限りなく思慮が浅いんだから…」
「慎重に、慎重に…あやしい」

ドラマW「対岸の彼女」(2006年平山秀幸監督)の謎めいた女子高生役から
10年、朝ドラに主演したのは2009年。
あれから時が経って、20代後半の等身大の女性の役を時に激しく、
時にコミカルに、時に自虐的に演じていて、それでいて品があるのは
彼女の特質に思います。

(2)向井脚本ならではの疾走感が健在!

本作では、下北沢の小劇団が重要なシーンに登場し、多部ちゃん演じる志乃も
劇団の「衣装」の仕事でプロになっていきますが、小さな舞台、ボーカル主体の
生演奏、そして、何度かシーン転換で画面いっぱいの青空が出てきて「リンダリンダリンダ」を連想させました。
何より、向井さんならではのテンポのいい疾走感。
結構きわどいシーンも、展開が早くて、暗から明へ巧く転じさせ、
後を引かない。
大友(良英)さんのギター主体のゆったりテンポのBGも、
この映画のトーンを彩っています。
向井さんと田口(トモロウ)監督、音楽の大友さんのチームが生んだ
佳作に思います。

(3)やはり、役者陣が豪華!
オカマの天ちゃん役に松坂桃李さん、志乃の友人(なんと”ナナコ”という名前は
「対岸の彼女」の多部ちゃんの役)にJR東日本・元祖「行くぜ!東北」
木村文乃さん、小劇団の団長に峯田和伸さん、さらにクドカンさん、
安藤玉恵さん、元AKBで映画「女子カメラ」主演の光宗薫さん
(綾野剛さんの元カノ役)も。
朝の連ドラでも活躍した豪華な俳優陣らが脇を固めたナイスな作品でした。
欲を言えば、熱海への旅行の際にちょっと登場した、
小田急ロマンスカー50000系の”顔”を映してほしかったけれど。

多部ちゃん、という愛称は、NHK朝ドラ「つばさ」に主演された時、
川越の「つばさ館」(現・小江戸蔵里)のオープニング・イベントに来られた
とき、県内”関係者”間でそう呼ばせていただいたものですが、
もうアラサーなんですね。
間の取り方がうまくなりました。
良い役に恵まれて、今後の活躍に期待しています。

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↑画像は伊豆山温泉「ホテルニューさがみや」。豪華なホテルですが、
露店風呂付の客室は本作のロケにも使われました。
大浴場(男湯)の浴槽の中を浴衣姿で(綾野さんを)追い回す
多部ちゃんのシーンは圧巻でした!
(「るるぶトラベル」より引用)

#多部未華子 #ピースオブケイク #田口トモロウ #向井康介 #木村文乃


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