※映画パンフレットより。
ペ・ドゥナさんがチョン・ジュリ監督と「私の少女」(原題「扉の少女」)以来、
8年ぶりにタッグを組んだ作品「あしたの少女」(原題「Next Sohee」)を
シネマート新宿で観ました。
「トンネル~闇に鎖された男」(キム・ソンフン監督)のペ・ドゥナさんの熱演も、
ここで観ましたので、懐かしい劇場です。
手前味噌ですが、当時ワンシーンを再現した大きなジオラマ飾ってもらったり、
映画のチラシに短いコメントを載せていただきました。
それはさておき、
久しぶりのペ・ドゥナ作品は、何とも胸が痛む2時間余でした。
ネタバレになりますので、あらすじは書きませんが、
韓国のみならず、各国で最近も発生している深刻な過剰労働による災害、
特に未成年者に対するそれが、
実は社会のシステムに根差した極めて深刻な問題に端を発していることを、
あまりに切なく、深く訴えかける作品でした。
ペ・ドゥナさんは今回も刑事役。
”正義のペ・ドゥナ”、そして”怒るペ・ドゥナ”を、
後半、存分に観られました。
その対象が、あまりに大きな社会的な仕組みであることに愕然としましたが…。
拙著のことで恐縮ですが、
「是枝裕和とペ・ドゥナの奇跡」(天夢人・刊)で、
「ベイビー・ブローカー」の福間美由紀プロデューサーが、
「ペ・ドゥナさんは、子どもたちや若い人たちをめぐる社会問題にも
関心を持たれておられるので(中略)
子どもに対して自由でユニークなスタンスで向き合う女性の姿を見てみたいですね。」と、
1年前のインタビューでおっしゃられたことを思いました。
この映画のパンフレットでも、
「いろいろなことに、怒り、悲しみを覚えました(中略)」と
コメントされたペ・ドゥナさん。
真摯にこの作品に、
そしてその背景にあるものに向き合っていた姿が伝わってきました。
チョン・ジュリ監督は、"Tokyo FilMex 2014"(「扉の少女」上映)の際、
ティーチイン後に劇場ロビーで気さくにサインをしてくださって
(さらにこの時ペ・ドゥナさんもお呼び下さり感激しました)、
笑顔の優しい監督さんだなあ、と深く記憶しています。
優しさがあるからこそ、そして監督ご自身の持つ複雑な社会への洞察の鋭さが、
このような凄い作品を生んだのだと思います。
これは観るべき作品で、ロードショー期間に間に合ってよかったです。
そして、ペ・ドゥナの秋、が静かに始まりました。
詳しくは…またこちらでお知らせします。
I saw the new work "Next Sohee". Ms. Doona Bae was still wonderful, but I was shocked by severe problem of Korean society. What a painful !
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