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岸井ゆきのさん主演作、2本続けて観る!

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※ヒューマントラストシネマ有楽町にて(上映にちなんだ飲み物も!)


岸井ゆきのさんの作品を2本立て続けに観て、

その演技(というよりも大きな”何か”)の広すぎる幅に圧倒されました。


1本目はサブスクで『神は見返りを求めない』(吉田恵輔監督)。

ムロツヨシさんの主演で、後半の狂気ぶりが凄かったですが、

岸井ゆきのさんの豹変、というか、二面性に惹きつけられました。

とにかく、存在感が凄かった!

前半はyou-tuberのアイドルで、

実はこの時点でゆきのさんとは判別がつかず、

48グループ出身の人かな?と思っていました。

事実、ダンスはキレッキレで、並ではない運動感覚を感じさせましたし。

吉田作品は初めて観ましたが、ストーリーも凄くて…。

なので、初日舞台挨拶で明るく「楽しい現場でした」と言うゆきのさんに、

少し恐怖さえ感じたほどです。

この作品、ムロさんには恐縮ですが、ゆきのさんの独壇場に映ったのは私だけでしょうか?

それほどの強い印象を受けました。


そして2本目は、上記の約1時間後に、

映画館で『ケイコ 目を澄ませて』(三宅唱監督)。

ベルリン国際映画祭など海外での絶賛されているゆきのさんの主演作ですが、

もう、時間を忘れる”静かな感動”!

吉田恵輔監督が「間違いなく天才!」と評している通り、

難易度の計り知れない聴覚障がい者のプロボクサー役を岸井ゆきのさん、

ただただ圧巻でした。

ボクシング主体の映画ではなくて、手話も通じてもっと広いものが伝わってきて、

涙も出ないほど、胸を打たれました。

ゆきのさんを観るのは『拾われた男』(NHK)以来でしたが、

『神は見返りを求めない』と計3作、それぞれまったくの別人格!

この作品で驚いたのは、ボクシングトレーナーに付いて、

短期間に筋肉をつけて体重を45kg級に増量されたこと。

前の2作と、それほど時間が経過していないはずなのに、

彼女の風貌が全然違いました。

単に体重を増やしただけでなく、表情(特に、目)がまったく違っていたのには驚愕!しました。

(1時間空けて2本観ると、まさにそう実感しました)

『百円の恋』(武正晴監督)の安藤サクラさんが好きで、

そのときは涙が止まりませんでしたが、

この作品とは”静と動”。

だからこそ、静かに深く、感動しました。


『神は見返りを求めない』の舞台挨拶で、

『ベイビー・ブローカー』(是枝裕和監督)を観ます、と話していた、ゆきのさん。

その刑事役を好演したペ・ドゥナさんをどのように感じられたのでしょうか?

『ケイコ 目を澄ませて』のゴムでざっと束ねた後ろ髪、手話、何かを見つめるときのまなざし、

そして涙。個人的には、ペ・ドゥナさんを想わずにはいれられませんでした。

撮影時点では、ペ・ドゥナさんが『空気人形』(2009年、是枝裕和監督)を撮った時と同い年だったゆきのさん。

30歳を目前にしたこの年齢って、女優人生で一度しかないような凄い演技、

そしてそんな素晴らしい作品に出逢えるんだな、って感じました。


岸井ゆきのさん。日本に現れた映画・演劇界の宝、に思います。

こんな役者さん、観たことありませんし、これからも現れないかも。

ゆきのさんも、『ケイコ 目を澄ませて』の演技はこのときにしか出来ないものだった、

と振り返られていますが、今日の映画を観て、そして岸井ゆきのさんを観て、

本当に良かった。


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