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永作博美『八日目の蝉』にまた泣けて…(日本アカデミー賞最優秀助演女優賞受賞作)

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※『八日目の蝉』DVD(AMAZON.COM)より引用

角田光代さんのベストセラーで、大ヒットした映画『八日目の蝉』
(2011年・成島出監督)のDVDを観ました。

愛人として妊娠、堕胎を経験し、本妻に娘が生まれたことを契機に、
交際をあきらめて新しい人生をスタートしようとした矢先、
愛人夫婦の自宅へ潜入し、赤ちゃんを誘拐してしまい、
その後4年間に及ぶ流転の末、小豆島で逮捕される女(永作博美)と、
その後成人しても自分の実母を信じられず、自らも不倫、妊娠してしまう娘
(井上真央)を中心とした、重いストーリー。

”奇跡のアラフォー”永作博美さんに注目してのレンタルでしたが、
まず、この作品で同年度日本アカデミ-賞最優秀主演女優賞を獲得した
井上真央さんの演技が秀逸。NHK朝ドラの『おひさま』(満島ひかり、
安藤サクラさんとも共演!)のキャラとは全く別の人格で、見直しました!

次に、同・最優秀撮影賞に輝いた藤澤順一さんのカメラが素晴らしく、
とりわけ寒霞渓(かんかけい)など小豆島の景観をロングから巧く捉えていて、
映画の素晴らしさを感じさせてくれました。

そして、この作品で日本アカデミ-賞最優秀助演女優賞に輝いた
永作博美さんは、ちょっと無理のある?関西弁(彼女は茨城県出身)を除けば、
カンペキな演技!
裁判所の被告台での判決や、取り調べの回想シーン、
そして『砂の器』(1974年野村芳太郎監督)を彷彿とさせる
娘との流浪のシーン。
ラストに、夜の小豆島のフェリー乗り場で逮捕され、
4年間母として一緒に過ごした”娘”との別れさせられるシーンは、
素直に泣けました。

改めて、アイドル時代から20年余、博美さんよくぞここまで努力したなあ、
と感動しました。

少し勿体なかったのは、永作さんの不倫相手役・田中哲史さんの
出番が少なかったこと。
”男の涙”なら日本一!と筆者が感じる大好きな俳優さんなので、
もうちょっと出てきて(演じて)ほしかった。

でも、、井上真央さんが、母と自分の足跡を訪ねて小豆島へ行く際、
岡山電軌の市内電車が”いいカーブ”を通るシーンは、
いい光が差していて、”鉄”には満足でした。
筆者がまだ乗っていない数少ない路線があることを思い出し、
いつか、マツダスタジアムへ行くときに乗ってこようかな、と…。

これで、”永作博美3部作”は観ましたが、どれも秀作!
現在公開中の『夫婦フーフー日記』(前田弘二監督)の幽霊役で垣間見せた
かる~い感じが、実は確固たる演技力と多くの舞台経験で培われたもので
あることが、改めてわかりました。

最後にもういちど…。
8歳年下のペ・ドゥナにも、
ぜひこういう(素敵な)年齢の重ね方をしてほしい、と思います。

◆『八日目の蝉』ロケ地めぐり(「うどん県香川県公式サイト」より引用)
http://www.my-kagawa.jp/course/?exec=course_detail&course_id=10000041

⇒さすが、香川県!
思えば”ロケ地めぐり”は、
やはり瀬戸内海の小島を舞台にした『世界の中心で愛をさけぶ』から始まった。
観光協会HPでのPRならコストも抑えられるし、
映画鑑賞後のうれしいサービスですね。

Tags:#永作博美、#井上真央、#八日目の蝉、#ペ・ドゥナ


コメント
[2] hanahana | 2015/06/19 18:49
BD_presssさま
コメントありがとうございます。
すごい女優さんになったんですね。
「八日目の蝉」の坂本九さんの名曲では、さりげなくアイドル時代に鍛えた歌唱力も感じました。
最新作「夫婦フーフー日記」のロケ地は仕事場のすぐ近くで、今日は撮影時の楽屋になったイタリアンのお店でランチしました。永作さん、とっても小顔で細い方だそうです。
[1] BD_press | 2015/06/19 16:09 URL
hanahana様
こんにちは。
私もちょうど、数ヶ月前に『八日目の蝉』を見たところでした!
元々新聞の連載小説で原作を読んでいて、あれをどうやってみなさんが演じるのか楽しみで、見たら想像以上に感動しました。
永作さんが薫に「見上げてごらん夜の星を」を歌ったシーンや、小豆島での別れのシーンは泣けましたね…。
小豆島は好きな観光スポットなので、小豆島の名所が活かされているストーリーとカメラワークも好きでした。(最優秀撮影賞を受賞されているのですね!納得です!)

そして、もうひとつ、永作さんの話になりますが、今年「プルートゥ PLUTO」という舞台で、偶然ですが、生・永作さんを拝見しました。
この時はアトム(森山未来さん)の小学生の妹役「ウラン」と、警察ロボット(寺脇康文さん)の妻役「ヘレナ」という、年齢も、設定も全く違う2役をお一人でこなしていて、器用な女優さんだな~と思いました。
小学生役も全く違和感がなく、永作さんの演技には初々しさや純粋さが溢れていて、圧倒されました。

もう公演は終わってしまっているのですが、先月NHKで放送されたので、また再放送があるかもしれないので、その際はぜひ!ご覧になって下さい。


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