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硬軟自在!永作博美主演『四十九日のレシピ』が泣ける(”49 day's recipe" by Mrs.Hiromi Nagasaku )

永作博美さんの『四十九日のレシピ』(2013年タナダユキ監督)のDVDを
観ました。やっぱり、泣けました…。

継母・乙美を亡くした百合子(永作博美)は、不妊治療で悩みながら、
夫(原田泰三)に浮気されて子どもをもうけられ、離婚を決意。
失意で実家の岐阜へ帰ると、そこには父(石橋蓮司)と、
乙美が”先生”として関わっていた更生施設出身の女の子・イモ(二階堂ふみ)、同じくブラジル日系3世のハル(岡田将生)が出入りして、
乙美先生の遺言にあった”四十九日の大宴会”を開こうと企画していた。
傷心の父も、百合子も徐々に心を開き、そこに、厳しい態度ながらも実は
百合子を心配する叔母(淡路恵子)も絡んで…、

と、まずは、よくぞここまで芸達者な役者さんを集めたな、
と感心しました。

”ベネチア”で最優秀新人俳優賞に輝いた二階堂ふみさん、『天然コケッコ-』(山下敦弘監督)の岡田将生さんは、まるで別人。
エンドロールまでわかりませんでした。
とくに二階堂さんは「ただものではない!」と思わせるに十分な(今回は
コミカルな)演技で存在感たっぷりでした。

岐阜県東部・瑞浪(みずなみ)市内の川沿いの美しい風景をバックに、
ストーリーもよく出来ていましたが、やっぱり永作博美さんが凄い。
「ペ・ドゥナの”間”の取り方が上手い」と言ったのは是枝監督でしたが、
博美さんも、”そこ”が抜群です!

筆者はこれまで彼女のアイドル時代をうっすら記憶している程度でしたが、
これほどの演技力があるとは!
きっと、長い間、舞台などの現場で相当な研鑽を積まれたんでしょうね。

現在公開中の『夫婦フ-フー日記』(前田浩二監督)のコミカルかつ壮絶な
演技とは真逆の、本作のキャラクターは、まさにプロフェッショナル!
”球種”が豊富で、修羅場を何度も体験してきたプロ野球のベテラン投手の
ようです。
現在44歳、二児の母だそうですが、とてもそうは見えない。
末永く素晴らしい演技の出来る女優さんだと思います。

”鉄”的には、瑞浪付近の田園地帯を高速で通過する中央(西)線の電車の
走行音が、風景とマッチして印象的でした。
さらに「とうてつバス」も出てきますが、東濃鉄道といえば、
40年ほど前に廃止された鉄道路線があり、一部車両はその後高松琴平鉄道へ
譲渡された、ローカル私鉄ファンに伝説的な鉄道です。

日本のローカルな風景を、”川”と澄み切った”青空”を主体に描いた
絵のような描写が気に入りました。
日本映画界の誇る実力派女優・永作博美さん。
『八日目の蝉』(成島出監督)もぜひ観たくなりました。

◆『四十九日のレシピ』公式HP
http://49.gaga.ne.jp/


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