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続・満島ひかりとペ・ドゥナの細い糸(Connection with Hikari Mitsujima & Bea Doona)

先日のTV版「モテキ」につづき、満島ひかりさんの主演映画「愛のむきだし」(2009年園子温監督)、「川の底からこんにちは」(2010年石井裕也監督)のDVDを観ました。
前者はキネマ旬報ベスト1ほか、後者はモントリオール映画祭ほか、いずれも各賞に輝いた評価の高い作品ですが、ちょうど「空気人形」(2009年是枝裕和監督)の公開と重なった時期でもあり、あえてペ・ドゥナとの“つながり”を探ってみました。

◆ペ・ドゥナの“あの頃”と似た立ち位置

「愛のむき出し」はペ・ドゥナの「復讐者に憐みを」(2002年パク・ヌチャク監督)と、「川の底からこんにちは」は同じく「吠える犬は噛まない」(2000年ポン・ジュノ監督)と重なるものがあります。
「愛のむき出し」はバイオレンスたっぷりの激しい、そして4時間以上に及ぶ長尺で、満島さんはまさに体当たりで、映画に立ち向かっていく凄い作品でした。共演の西島隆弘さんも一歩も引かぬ名演で、悪の新興宗教をぶった切る、力技の勝負を見せてくれました。
筆者は“血のダラダラ出る映画”はNGなのですが、「復讐者に憐みを」のペ・ドゥナの残酷なラストと違って最後はハッピーエンドなので、ホッとしました。グレた高校生で、肩に刺青を入れ、アクションシーンで暴れまわる満島さんは、本領?を如何なく発揮。ブレない演技で、とくに、ラストで、記憶喪失になってしまった、愛するユウ(西島さん)に「ユウ、あなたは私を二度も助けてくれた、男の中の男よ!」という名文句で、目覚めさせるシーンに、ジーンときました。
一方「川の底からこんにちは」は上京5年目のさえないOL役。後半は、郷里(茨城?)に戻って死期の近い社長の父に代わって「しじみ工場」を再生させるのですが、ここは「威風堂々な彼女」(2003年韓国MBCテレビ)を彷彿とさせました。
しかし、郷里で駆け落ちして以来、4回も男にフラれ、何をやってもうまくいかないOLが、郷里の父親の工場でもいじめられ、自分を“中の下”と自虐しながらも、徐々に生きる力を湧かせていく展開は「吠える犬は噛まない」的ですし、この作品を機に結婚する満島さんの最大の理解者・石井裕也監督とのタッグという点も、ポン・ジュノ監督とペ・ドゥナの関係に似ています。後半、妥協だらけの人生から開き直り、「しじみ工場」のオバさん全員を前に、台の上から「頑張るしかないんですからっ!」と宣言する、いつもの“満島(みつしま)節”が爽快でした。

◆あの“岩松 了さん”がいずれも登場!

「空気人形」でレンタルビデオショップ店の店長で、エロおやじな演技を見せた岩松さんが、「愛のむき出し」でアダルトビデオ会社の社長役、「川の底からこんにちは」では満島さん演じる佐和子の叔父さん役で登場します。いずれも、スケベな持ち味を発散する、さすがの演技でした。ちなみに、「愛のむき出し」では、「空気人形」でペ・ドゥナと絡んだ板尾創路さんも、前半、新興宗教の女に殺されてしまう夫の役で出てきます。

◆そして、鉄道シーンは…

「川の底からこんにちは」で、満島さんが恋人とその連れ子と3人で、鹿島臨海鉄道の赤と白のディーゼルカーに乗車しているシーンが出てきます。駅と隧道も映りますが、エンドロールの協力会社に関東鉄道もあったので、特にオメガ型の旧国鉄っぽい隧道は、どちらのものか不明です。うーん、そんな隧道あったっけ?

◆これからの「満島ひかりとペ・ドゥナ」

プロ野球のピッチャーに例えれば、満島さんは先発完投型の投手で、初回から150kmのストレートで、先を考えずにブッ飛ばすタイプ。対して、ペ・ドゥナは、先発も抑えもセットアッパーもこなせるオールマイティな投手に思います。変化球も多彩で、今なお韓国ファッション誌のトップモデルとして活躍し、女優としての演技も良い意味でつかみどころのない、それでいてコケティッシュな“ペ・ドゥナ節”が健在です。
6才違いの2人ですが、先に結婚したのは“妹”の満島さんのほう。
あくまで個人的には、ペ・ドゥナもそろそろ…、そして親子共演も見てみたいものです。やっぱり、「頑張れグムスン」(2002年ヒョン・ナムソプ監督)のときのように、自分の子どもを背中におぶって、夜の街をもう一度全速力で走ってほしいな。そして、いつか、満島さんとの共演を、ぜひスクリーンで観たいです。

I commented about Japanese famous actor Hikari Mitsujima and Bea Doona. So, sorry, the sentence are so long, please translate by internet and so on.

◆「愛のむき出し」http://www.phantom-film.jp/library/site/ainomukidashi/

◆「川の底からこんにちは」http://kawasoko.com/

※ジオラマ版「空気人形」http://ryukyumekama.grupo.jp/free442460

☆☆Minato park 003.JPG


コメント
[2] Lebahana | 2014/02/01 13:29 URL
BD_Pressさま
コメント、うれしいです。『愛のむき出し』では、安藤サクラさんは悪の新興宗教の中心になる女を演じ、壮絶な自決シーンに圧倒されました(私の最も苦手なタイプのシーンでしたが)。安藤さんと満島さんは事務所も同じで仲良しなようですね。
ペ・ドゥナは、今ならまだ、お母様と三世代共演も…と、個人的な夢ですが、『子猫にお願い』以来の”Doona母”との共演ももういちど観てみたいです。
Lebahana 
[1] BD_press | 2014/02/01 03:15 URL
こんばんは!最近の満島さんとペ・ドゥナの繋がりシリーズ、大変おもしろく読ませていただいております!!
満島さん作品は「悪人」と「クヒオ大佐」ぐらいしか見ていないのですが、「悪人」の役は物語のキーになる重要なやくだったので、とても印象に残っています。
私は「愛のむきだし」で共演している安藤サクラさんに、昨年ぐらいからハマっています(ペ・ドゥナの次に)。「かぞくのくに」という映画での役に感動して、そこから色々見ているのですが、彼女の方はペ・ドゥナと同じ「オールマイティ」な投手タイプな感じがしました。

あと、私もペ・ドゥナも結婚そろそろ…と思っています(笑)
name.. :記憶

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